中小企業診断士と補助金

中小企業診断士の業務に補助金申請支援があります。
参考に「小規模事業者持続化補助金」の申請様式の項目を紹介します。
この補助金は、商工会議所等が窓口となって、
・持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取り組みや業務効率化の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。

申請様式の中に「経営計画」を書く様式があります。
これがまさに、中小企業診断士の基本的な能力を使って記述できるものなのです。


項目ごとに見ますと、


1.企業概要
ここには、沿革、資本金、従業員数、事業内容など、企業の基本的な内容を記載します。特に悩む必要はありませんが、事業内容を「誰に」「何を」「どのように」というフレームを使うとまとめやすくなります。

2.顧客ニーズと市場の動向
「中小企業診断士とフレームワーク」の記事の中で紹介した「PEST分析」を活用して記載することが出来ます。
また、顧客の属性を「デモグラフィック(人口統計学的属性)」「ジオグラフィック(地理学統計属性)「サイコグラフィック(心理学的属性)」で切り分け、ニーズを分析し、記載することが出来ます。

3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
これも先に説明した「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を活用できます。
また、企業の資源がどの程度強みとなっているか、経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、組織(Organization)の切り口で分析する「VRIO分析」も活用できます。

4.経営方針・目標と今後のプラン
1~4を前提として、経営方針を記述します。例えば、
マーケティングコンセプトの4P(Productー製品、Priceー価格、Placeー流通、Promotionー販促)の切り口で、販売方針を立てます。
QCD(Quality、Cost、Delivery)の切り口で生産改善計画を立てます。

これはあくまでも一例で、このやり方で補助金獲得が可能となるわけではありませんが、より説得力のある申請書が出来上がるでしょう。
また、1~4に至る流れは、まさしく中小企業診断士が記述試験に受かるために、徹底的に訓練しているものです。

○フレームワークが使える
○ロジカルシンキングで説得力のあるコミュニケーションができる
中小企業診断士として、補助金申請支援にお役に立ち、企業の成長につながるとうれしいと考えています。

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札幌の中小企業診断士 嶋田 雅人

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